直火型焙乾方式(急造庫式焙乾)
室全体が焙乾庫になっていて、火床は地下にあり、自然対流で熱や煙を送り込みます。1階以上の階に、節を並べて重ねた「せいろ」を並べます。焙乾は繰り返し何回も行います。焙乾回数の少ない節は下の階へ。回数を重ねた節は上階へと上げていきます。最終的に15~16回の焙乾を行います。この方式では、煙と熱が良くブレンドされ、燻臭が強い節が出来上がります。中平商店はこちらの方式です。
生切り
包丁使いがすべてを決める。
生切りは頭切り、内蔵除去、三枚卸し、身割りの順で切り分けしていきます。
三枚卸しの時、鰹の小ぶりな亀節の場合は生切り作業はここまでです。かつおの身は2本。
本節となるものはこの後、身を背中側(雄節)と腹側(雌節)に血合いを境に切り分け、かつおの身は4本になります。
この時、包丁の使い方で仕上げに大きく影響します(製品の歩留り、形のいい仕上がり)。
煮熟
煮熟(しゃじゅく)、と言います。
旨み成分を封じ込める重要工程です。
高温により、タンパク質を熱凝固させ、魚肉に含まれている遊離水を分離し、付着した細菌や魚体内の酵素の作用を失わさせ、また生臭みが消え、肉がしまると同時に水分が減少します。
煮熟の温度は、通常90℃~95℃程度のお湯で、約60分~90分位の時間をかけます。魚質とサイズで温度と時間も微妙に調整します。
骨抜き
手作業が、命。
煮熟した節には、七本骨と二本骨と呼ばれる長い骨が残っており、1本ずつ毛抜きで抜き取ります。
これをせずに乾燥工程に移ると、節の曲がりや身割れすることがあります。
焙乾
鰹から、鰹節へ
鰹節特有の風味・香味を生み出す重要な工程になります。
ナラ、クヌギ、カシなどの堅木の薪を燃やし、熱で保存食として適した水分含有量まで乾燥・殺菌させます。
煙は香味を付けると同時に、煙中のフェノール物質を付着・浸透させることにより、抗酸化力が得られます。
つまり焙乾は、殺菌・香味つけ・品質保持など重要な働きがあります。
ここで焙乾工程はセイロを移動させながら、数週間繰り返されます。焙乾という乾燥方式には、直火型焙乾方式と間接型焙乾方式があります。
焙乾という乾燥方式
直火型焙乾方式(急造庫式焙乾)
室全体が焙乾庫になっていて、火床は地下にあり、自然対流で熱や煙を送り込みます。1階以上の階に、節を並べて重ねた「せいろ」を並べます。焙乾は繰り返し何回も行います。焙乾回数の少ない節は下の階へ。回数を重ねた節は上階へと上げていきます。最終的に15~16回の焙乾を行います。この方式では、煙と熱が良くブレンドされ、燻臭が強い節が出来上がります。中平商店はこちらの方式です。
間接型焙乾方式(焼津式焙乾)
室全体が焙乾庫になっていていますが、火床は側面にあり、熱と煙をためる室になっている。そして、ファンで強制的に熱や煙を送ります。こちらも焙乾の回数が少ない節は火に近いところに置きます。そして、順に入れ替えていきます。最終的に10~14回の焙乾を行います。この方式で作ると、燻臭が弱く、マイルドな節が出来上がります。
表面削り
美しく、整える
焙乾で終えた「荒節」の表面に付着したタール分と、にじみ出た脂肪分を削り除き、形を整える工程です。
焙乾を重ねると、節の表面に燻煙によりタール分やその他の揮発性成分がついた節になります。
表面の形状を整えることにより、害虫の侵入やカビを防いで耐久性が増し、香味も閉じ込めます。
次の工程のカビ付けには、必要な工程です。尚、表面削りしたものを「裸節」といいます。
カビ付け
カビが、鰹節を仕上げてくれる
カビ付けは、風味を良くし保存性も高めます。
「むろ」と呼ばれるカビ付け室で、(温度27℃~28℃、湿度87%~88%)裸節に「優良カビ」を噴霧し数週間経過させます。表面は青カビで覆われてきます。
これが一番カビです。「むろ」から出し天日干した後、再度カビ付けを行い二番カビを生しまた天日干しします。
本節はこれをを数回繰り返し出来上がります。
生切りからカビ付けまでの、一連の工程にかかる期間は4~6ヶ月にもおよびます。
このように長く複雑な工程を経て、おいしい鰹節ができあがります。